令和5年 年当初感

年頭所感 「和合結束! 元気な村に!」
明けましておめでとうございます。令和5年がスタートしました。
令和4年も、コロナ禍での様々な行動制限等がありましたが、後半は徐々に規制が緩和され、イベントや観光にも復活の兆しが見られるようになりました。
令和5年は、本村においてもコロナ対策に注意を払いながら、積極的な村政運営に努めて行きたいと考えております。
村民の皆様には、平素から村行政に関しまして、ご支援とご協力をいただき感謝申し上げます。以下、取り組みについて説明します。

【社会科副読本の製作】
「山添村を知ろう・学ぼう・考えよう!」を目的に編集している、小学3・4年生向けの副読本が完成間近となりました。編集に携わっていただいた委員の皆さんには、心より感謝申し上げます。本村にとって17年ぶりとなる副読本。QRコードを読み込んで、デジタル資料を閲覧したり、必要に応じて新しい資料を入れ込んだりすることも可能です。まさに「成長する本」と言っていいでしょう。
今後、村民向け副読本の編集も進めていきたいと考えています。皆さん、お楽しみに。

【認定こども園の整備】
村内三か所の保育園を統合し、令和6年4月の開園を目標に「認定こども園」の整備を進めています。新しいこども園での学びや機能・完成予想図等については、本年2月中には皆さんに紹介できるよう準備を進めています。保育園と幼稚園の機能に加えて、子育て支援の拠点、地域に開放された交流の場としての機能を有する施設です。どうぞ、ご期待下さい。

【情報アプリの導入】
村からの情報をリアルタイムで受け取れる「情報アプリ」を導入します。これまで、広報誌や防災無線・11チャンネル・新聞折込み等で発信していた情報が、皆さんがお持ちのスマホのアプリから受け取れるようになります。
最初は行政側からの情報配信のみですが、将来的には村民の皆様からの各種申請やサービス対応ができるようにし、皆さんの生活をより安全・安心・便利にしたいと考えています。
令和5年4月からの導入を予定しており、それに先だって現在「高齢者向けのスマホ教室」を開催しています。多くの方のご参加をお待ちしています。

【小中一貫義務教育学校設立の検討】
「ふるさとの学びを通して、子どもたちに山添村を知り学んでもらう。」私は、その学びの一貫として、小中連携の義務教育学校を整備したいと考えています。義務教育学校の利点は「学校独自のカリキュラム編成ができる。」ところにあり、9年間を見通した学びが可能になります。現在、検討委員会を設置し、小中一貫教育や義務教育学校についての調査研究を進めており、認定こども園と小中学校が連携しての「山添村の学び」を是非実現したいと考えています。「ふるさと学習」や「外国語学習」、「自然と触れ合える学び」等々、可能性はどんどん広がります。どうか、ご理解とご支援をお願いします。

【山添分校の本校化】
12月議会の一般質問でも取り上げていただきましたが、本村では、平成30年度から山添分校の本校化(村立定時制高校の新設)について検討が進められてきました。私も村長に就任当初は、「本校化ありき」の考え方で進める予定でしたが、近年の県立高校再編の動きや山添分校の入学状況などを見たとき、村立での本校化は厳しいと考えています。今後、関係者のご意見を伺いながら、しっかりと検討して行きたいと思います。

【大学との連携】
本村ではこれまで、古文書調査の分野で「奈良大学」と、医療・福祉の分野で「京都橘大学」と、地域振興の分野で「名城大学(名古屋市)」や「昭和女子大学(東京都)」と、それ以外にも「奈良教育大学」「奈良女子大学」「畿央大学」「近畿大学」と連携して活動をしておりますが、この度、文化財調査の分野で「帝塚山大学」と連携することとなりました。
大学との連携は、単に関係する分野だけでなく、若者との交流による多方面への刺激等の副産物が生まれることから、今後も積極的に進めて行きたいと思いますが、大きな課題となるのが宿泊する施設が少ないことです。「民宿でもあればなあ~。」というのが学生さんたちの声でした。何とかしていきたいと思います。
【コミュニティバスの増設】
来年度、通学・通勤・買い物支援対策で奈良行きのコミュニティバスを試験的に延長したいと考えています。詳細については、今後の説明になりますが、活用の状況により、令和6年度から運航することになるかもしれません。
【観光促進 】
ツツジの復活プロジェクトをスタートした神野山については、現在、県との西豊地区連携協定を交え、神野山組合や神野山観光協会と総合政策課や地域振興課が連携して検討を進めています。また、自然や文化財、羊肉を有効活用した観光についても、地域振興課や山添村観光協会を中心に検討しています。更に現在、地元の組織が様々な活動をされています。「かすががーでん」、「東豊ベース」、「ブックカフェひろせ」等々です。それらも村として、しっかり応援していきたいです。
【産業促進】
山添村と言えば、「お茶」です。それと共に大和野菜に認定された「片平あかね」があります。また、「まめくら大豆」、「和紅茶」なども特産品としてあげることができます。これら特産品を増産、加工することによって活路を見出したいと考えています。そのためには安定した生産が不可欠です。農業後継者が不足している中、村外から営農者を募集することや以前盛んだったキハダや新しい特産品の開発・生産等、課題解決に取り組みたいです。
また、地元の産業促進には、地元の事業者が大きな役割を果たしてくださっています。今後も商工会や建設組合等と連携して取り組んでいきたいです。

上記以外にも課題を見据えながら解決していかなくてはならないことが多くあります。「少子高齢化」や「空き家の増加」、「大規模開発」、「農地の荒廃」等々です。
課題解決のカギは「本気!」と「やる気!」そして、「和合結束!」です。子どもから若者、高齢者までがそれぞれの持てる力を発揮することで、必ず解決できると信じます。
国は、昨年から人口減少、少子高齢化に対して、「過疎は過疎でも元気な過疎を目指そう!」と提唱しています。我が山添村も元気な村を先ずは目標に進みたいです。
どうか、令和5年も引き続き、皆様のご支援・ご協力をお願い申し上げまして、新年のご挨拶にかえさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします
山添村長  野村 栄作