黄金塚

中之庄の八幡神社境内の上、俗称″古屋敷〟と呼ばれる地に黄金塚があります。

koganedukaいつごろ造られ、なにの塚であったのかなどは、一切わかっていません。今は荒れ果てて、村人からは忘れ去られようとしています。ところがここに伝わる伝説として「毎年元旦の晨(朝)、この塚の上で金色の鶏が東の空高く鳴く」と伝えられています。
そしてこの声を聞いたものは、家内安全・無病息災・五穀豊穣で長者になると言われています。ところが残念なことに、未だに、この一番鶏の鳴く声を聞いた人は一人もいません。

むらの新しい年が、黄金塚の上の金の鶏の声であけていったという発想は、まことにめでたくて心あたたまるものがあります。

元旦の朝に金の鶏が鳴くという伝説のあるところは、なんと大和には二十数例もあるようです。
郷土史家、中川明氏によりますと、これら金の鶏が鳴くという所は、二~三の例外はありますがおおむねは古墳の上ということです。