令和6年度予算を提案するに当たり、私の所信の一端を申し上げ、議員各位、並びに村民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと思います。
先ずは、年始に起こりました能登半島地震で、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに2か月過ぎた現在でも避難生活を余儀なくされている方々が早期に普段の生活に戻れますこと、また、被災地の早期の復旧・復興を願い我々山添村としましても今後も出来る支援を続けることを誓いたいと思います。
さて、現在、世界ではロシアのウクライナ侵攻が長期化し、加えて新たにパレスチナ問題によるガザ地区へのイスラエルの侵攻など、紛争が絶えず、世界情勢の先行きが見えない状況にあります。その影響によりエネルギーや原材料価格が高騰し続けている現状があります。また、輸入に頼っている食料も今後どうなるか不透明な状況にあります。世間では、バブル期以来の株価高騰と騒がれ、先日、とうとう最高値を更新しました。しかし、私たちの実(じつ)経済(けいざい)においては、景気がよくなったとの実感はなく、ひきつづき村民の皆さんの生活は厳しい状況が続いています。
このような経済的には厳しい状況ではありますが、昨年のコロナが5類に移行したあたりから、インバウンドの増加など明るい兆しが見えてきているのも事実です。本村にとっても令和6年度は、念願であった認定こども園の開園や外部人材の登用など、新たなスタートの年度としたいと思います。 さて、新年度予算につきましては、特に私が進めていきたい取り組みに関して説明し、全般、詳細については、あとで副村長から説明をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
令和6年度の予算総額は、47億5千7百20万円で認定こども園の建設費の減少等により前年度対比14.6%の減となりました。主な事業としまして、先ほどから申し上げています「認定こども園の開園」があります。3保育園を統合し新たに認定こども園としての開園です。このこども園は、職員の先進校視察や講師を招聘しての研修、また、皆さんからいただいた多くのご意見を活かし設計され、地域に開かれ地域との交流の場を兼ね備えた園です。「自分で考え行動できる力、いろんなことにチャレンジする力を育てるこども園」のコンセプトのもと、山添村の将来を担う子どもたちの育成を目します。認定こども園「きらり」よろしくお願いします。
次に、分校についての予算です。
分校については、新たな方向性を模索する中、以前から私が申し上げておりました「オーガニックを学べる学校」として、分校のカリキュラムや放課後活動にオーガニックの学びを取り込み、今後の農業後継者を育成するとともに、山添村の農業振興や村の活性化に繋げていくための予算を計上しました。この取り組みに関しては、多くの皆さんのご理解とご協力が必要です。地球温暖化を防ぎ、SDGzやカーボンニュートラル、持続可能な暮らしを目指し、村としても取り組んでいきたいと考えています。 次に、コミュニティバスの予算です。
令和6年4月から、伊賀方面へのコミュニティバスを運行いたします。このバスは役場前を出発し、途中「岡波総合病院」「上野市民病院」「イオンタウン」を経由し、最終上野市駅までのルートとなっております。通勤、通学はもとより通院、買い物にもご利用いただけますので、多くの村民の皆さんにご利用いただければと思います。また、現在運行している福祉バスの代わりに二系統の村内巡回バスを便数を増やし運行する計画です。巡回バスと他市へのコミュニティバスをうまく活用し、村民の皆さまの足として活用いただければと思います。続いて、簡易水道に関してですが、令和元年度から老朽化した管路の布設替え工事を行っていますが、令和6年度は、切幡地区を実施する計画です。近隣住民の皆さまには、工事中は、ご迷惑をおかけしますが、どうかよろしくお願いします。今後は、管路の布設替え工事を勧めながら、人口減少化にある本村の実態を踏まえた簡易水道の将来計画を策定し、山添村の現状に合った水道施策を進めていきたいと考えています。 いくつかあげましたが、これ以外にも教育委員会では、義務教育学校の推進や文化財関係予算、保健福祉課では、診療所を含めた保健福祉事業全般の予算、農林建設課では、オーガニック普及を含めた農林土木に関する予算、地域振興課では、空き家対策・移住定住・神野山一帯の観光開発予算、総合政策課では、外部人材登用や他団体との連携を含めた未来創生計画の予算等、様々な面の予算計画を立てました。何れにいたしましても、村民の皆さま、議員の皆さまとしっかり手を携え、「元気で夢や生き甲斐が持て、安心して暮らせる村づくり」に邁進してまいるための予算です。ご理解とご協力をお願いいたします。